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グローバルIQ

海外赴任前に、
異文化や海外事業への適応力を測定
10年に及ぶ研究事績をもとに、精神医学的エビデンスをベースに設計。
海外巡回などの事象も重ね合わせた新しいタイプの適応力測定検。

海外で潜在的な能力が開花

女性初の海外勤務者 海外赴任でキャリア

経緯

地方の進学校から地の国立大学に進学し、地元では名の通ったA社に入社した。高校で優秀な成績だったが朝子は、東京六大学志望だった。学校からも塾の講師からも希望する大学は合格圏内と太鼓判を押されていた。

ところが、3年進学を前にして、突然、父親から会社を清算することを告げられた。何となく経営がうまくいっていないことは感じていたが、「これ以上経営を続けても立て直しが難しから、今年度で会社をたたもうと思う。取引先の会社で雇ってもらうことにするよ。お母さんもパートにでるよ。」と父は朝子に話した。

一生返せない額ではないが、父の負債は決して少なくないことを朝子は感じていた。このとき、《東京で女子大生になり、東京の会社に勤める》という、中学生からずっと描いてきた夢をあきらようと思った。

父も母も、「大学には生かせたい、東京でもどこでも仕送りをする」という。「会社は倒産したけど、何も変わらない生活にするようがんばる」、と母は明るく自分に言った。

翌週から、パートに出かける母とサラリーマンになった父を見て、朝子は「両親に負担をかけたくない、地元に残る」ことを決めた。自分でも不思議だが結構さっぱり踏ん切りが付いた。推薦枠で地元の大学の合格を早々と決め、バイトをした。「学費や生活はできるだけ親に負担をかけないようにしよう」。

大学生になって本屋に行くと、JJやcancanなどの雑誌が気になった。「本当だったら今頃こういう生活だったんだよな」、と思う自分が嫌で、女性雑誌コーナーにはあまり立ち寄らなくなった。朝子が入社したA社は海外事業に積極的な企業として知られていた。

地域ではもちろんのこと、この業界では言わずと知れた立派な企業である。就職がなかなか決まらない友人たちはうらやましかったが、どこかに、ちょっとした寂しさもあった。ここで自分がどんな人生を送っていくのか、思い描いていたライフスタイルと全く違う自分だったが、今を受け入れてできることを精一杯やっていればきっといいことがある!と前向きに捉えようと思った。

人事部に配属された朝子は、海外勤務者の事務手続担当となった。給与計算や税金の手続き諸々。落ち着いて、飲み込みが早い、若いけれど周囲からは非常に頼りにされた。学生時代は父親が勤務する会社の社長が事務のアルバイトをさせてくれていたので、一通りの事務仕事は何ともなくこなせた。無駄じゃなかったなあ、と朝子は思った。

朝子を周囲は高く評価した。入社して2年目のある日、会社の指示でMD.ネットのグローバルIQを実施した。

海外赴任はこれまで男性だったが、今年の取締役会で「女性の中にも優秀な人材はたくさんいるのだから、結婚や出産等を会社の側が先回りして気にするのではなく、本人が希望するなら候補とするのが自然ではないか」という意見が出て、入社2年目以降の社員を一律グローバル要員とすることになった。

従来は他薦、自薦を問わず、グローバル材に登録し、現地のリクエストや事業展開に応じて、登録人材から選抜していくという方法をとっていた。今年度からは、全員を対象とするという方式にしたのだ。

業務の大半が海外との取引なのでグローバル人材と囲むようなことはかえって弊害を生むと考えたからだ。そして今年度から、入社3年目の社員に対してグローバルIQを実施させ、今後の選抜時の参考資料としようということになったのだ。

その結果、約30名の中で、朝子が1番高い結果となったのだ。

朝子のグローバルIQ

MD.ネットからは、性格的なバランスの良さを指摘された。何事にも冷静に対処し、物事をネガティブに捉えない、気が利く。かといって、相手に気を使いすぎて、行動が抑制的になることもない。目的に向かって着実に行動する。物事にも率先して、最後まで責任もって取り組む。初めての課題でも理解が早い。忙しい時やপ変な時でも落ち着いて物事に辛抱強く取り組むなど。海外事業に必要な資質がまんべんなく備わっているという。

また、心身ともに疲れにくく非常に健康で「体力がある」とも指摘された。健康は能力の1つ。精神的に不安定になりにくく、感情が安定している。それは体調が安定していることにも関係する。

評価を得た海外人事部の上田課長は、確かに、朝子はどんな日もいつも30分前に来ている。雨の日なら遅れそうなものだが、そういうのも折り込んで自宅を出る時間を早くする。誰が指示したわけではないが、誰よりも一番早く職場にいるのが朝子だ、ということを思い出した。

モデルケースとして朝子をシンガポールへ

上田課長ほかや関係役員はグローバルIQの結果におどろいた。「地味な感じの武田さんだから気がつかないでいたけど、10年選手のような落ち着きが既に備わっているもんな。こういう結果が出なかったら見落としていたな。」と島村取締役は言った。

「ちょうど、シンガポールの浜口から現地の庶務一般を任せられるスタッフを送ってほしいと言われていたんだ。浜口によれば書類整理や諸々雑務が増えているらしい。英語がそれほどうまくなくてもいいというだが、どうだ、武田朝子をシンガポールに赴任させてみるか。」その後、所定の様々な手続き等に半年が経過した。

朝子は経済的な事情もあって海外旅行にも行っていなかった。海外は全くの初めてで英語もTOEICは勉強しているが、会話はサークルに入っていた程度だ。ビジネス英語は全くわからない。

しかし、朝子はこの話に「是非チャレンジさせてください!!」といつにない積極的な返事をした。あのとき東京には行けなかったが、シンガポールで、チャレンジできる!朝子は思った。

1年でシンガポール駐在事務所の要的存在に

朝子はシンガポール赴任後、現地スタッフとも上司たちとも非常に関係が良かった。とにかくなんでも前向きに吸収した。分からないことがあると、よく上田にも電話をかけてきた。自分の仕事は指示されたことに指示された以上の結果を出すことだ、と朝子は考えた。まだ何ができるわけでもないから、早く仕上げる、もっと安くなる方法を考える、もっとよくなる方法を探す、など、いつも「以上」を考えて仕事に取り組むことを自分に課した。1年ですっかり英語も流暢になり、職場で交わされる会話はほぼ問題がないほど上達した。現地の事務所所長の浜口にとって、経験の浅い朝子だが早くも右腕のような存在となった。同僚も「武田さんが来て本当に楽になったよ」と口を揃えて言う。

以前現地採用した女性は留学経験豊富で活発、英語はもちろん堪能。いくつかの有名企業で勤務した経験があった。見るからに有能な雰囲気だった。

最初は職場が明るくなったが、しばらくすると仕事が雑なことに周囲は気付いた。赴任者がやり直しをしなければならないのだ。また、慣れてくるうちに文句が多くなり、忙しいとイライラする。赴任者たちは仕事が頼みにくくなっていた。浜口は赴任者の負担が軽減されるどころかむしろ増えていると感じ、期間満了をもって契約を終了していた。見た目や履歴書だけでは判断できないなと感じていただけに、今回のグローバルIQを客観的な指標として活用し、採用したことを前向きに評価した。

今回の事例

onetooneケア

A社の中には経験のない朝子のシンガポール赴任に心配する向きもあったが、上田や島村は1年半の彼女の仕事ぶりを知っている上に、自分たちの実感を業務適性と健康状態の両面からアセスメントし、感覚と評価が同じだったので、むしろ確信に満ちて海外に送りだせたと考えていた。事業を成功させるためには、語学や専門的スキルだけではなく、健康で精神的にバランスの良いパーソナリティが必要だと思った。必ずしもこれだけで赴任を決定するわけではないが、会社の判断ツールとしては非常に有意義だと考えた。

朝子は、「とにかく任されたことに全力を尽くす。やっとめぐってきたチャンスを丁寧に大事にしていきたい。」と考えている。東京ではなくシンガポールで踏み出した一歩。これからの成長が楽しみだ。

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