銀行にいた時は、目標達成は連帯責任でした。月末とか期末になると大騒ぎ。成績が悪い人には成績が良い人が同行して、あれこれ教えたりお尻叩いたりしながら数字を稼いでいました。仕事を教えたり、自分の数字を足りない人につけてあげたり。助け合い支え合い分かち合いが随所にありました。それがある時、業績評価制度が導入されてから、ガラッと行内の雰囲気が変わったことを覚えています。できないのは自己責任。同じ部でもライバル。できる人はできない人に教えなくなりました。担当替えがあった時にある先輩が顧客情報を引き継がないので、さりげなくどうしてかと聞いたら、後任の数字があがる自分の評価が下がるから、と堂々というので、すごく残念に思った記憶があります。当然行内の雰囲気はどんどん悪くなって、それまで、メンタルヘルス不調者は0人でしたが、ちょこちょこ増えてきました。母の介護もあり10年目に退職しましたが、自分には良いタイミングだったと思います。
最近、自分と同年代の方々から「仕事についていけない」という相談を受けます。誰もが自分の事で精一杯で、教えてくれない、助けてくれない、自分のことは自分でしなければならない、厳しい時代です。あのバブルの頃を経験した50代60代は大変だと思います。また、どの年代でも、どのような働き方であっても、仕事をすると決めた以上、学び続け、成長し続けなければなりません。孤独な闘いです。
ただ、個人の評価に目がいきすぎると、本当に、仕事についていけない人ばかりになるような気がします。全体で目標達成させるようにして、同じ会社の中で、困っている同僚がいたら助けていくような支援的な動きも今は改めて必要なのではないかと思うのです。おいてきぼりにしないように、みんなで支えていく温かい社会、会社でありたいと願います。
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